歯ぎしり・食いしばりの原因と改善方法
歯ぎしりや歯の食いしばりを「クセだから」と放置していませんか。
これらは、歯医者の治療で症状を緩和できる可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりは、歯がすり減る・根に負担がかかるだけではなく、頭痛や肩こりなどお口以外の症状を引き起こす場合もあります。
歯ぎしりを和らげる治療を始めることで、慢性的にあった頭痛が落ち着いたというケースがあるほどです。
今回は、歯ぎしりや食いしばりをしてしまうのはなぜなのか、どのような治療をすればその症状が改善するのかをご説明しましょう。
原因はストレス?
歯ぎしりや食いしばりは、「ストレス」が原因のひとつだといわれています。
ストレスを感じると、睡眠中に歯ぎしりとなってあらわれるのです。
また集中しているときに、無意識で歯を食いしばるのがクセになっている方もいらっしゃいます。
・ストレス
睡眠中や無意識のうちに、ストレスを発散する解決方法として行っている。
・習慣
パソコンに向かっているときや単調な仕事をしているとき、何かを集中して行っているときなどに、上下の歯をかみ合わせるのがクセになっている。
・かみ合わせや骨格
上下のかみ合わせの高さが合っていないなどでしっかり噛めないと、もっと噛もうという意識がはたらき、食いしばりが強くなるケースがある。
歯にも顎にも負担をかける!歯ぎしり・食いしばりをチッェク
普段の食事をするときは、自分の体重と同じくらいの力が歯にかかっているといわれています。
それに対して歯ぎしりをしているときは、約300kg以上の力がかかっていることがわかっています。
そのような大きな力がかかっているので、歯や歯ぐき、顎にさまざま悪影響が出てしまうのです。
ただ、歯ぎしりや食いしばりは、無意識で行っていることが多いため、ご自分で自覚されていない方もいらっしゃいます。
家族から言われた方や、歯科医院で歯の状態を見て指摘され、初めて気付いたという方もいらっしゃるでしょう。
ご自身が歯ぎしり・食いしばりをしているかどうかのセルフチェックを行ってみましょう。
- ・起床時に顎に疲れを感じる
- ・歯にヒビが入ったことがある
- ・歯が欠けたことがある
- ・歯がすり減っている
- ・口を閉じると上下の歯が引っついている
- ・集中していると歯を噛みしめている
- ・肩こりや頭痛をよく起こす
- ・舌に歯に押し付けたへこみがある
- ・頬の内側や舌を噛んだあとがある
- ・顎の骨が盛り上がって口内にコブのようなものがある
これらのチェックを行い、症状に心当たりがあるようなら、お早めに歯科医院にご相談ください。
歯ぎしり・食いしばりが歯や身体に与える影響
歯ぎしりや食いしばりは、歯やお口だけではなく、身体全体に悪影響を与える恐れがあります。
【歯・お口に与える影響】
・歯がすり減る・欠ける
歯と歯が強い力で擦り合うため、歯がすり減ったり欠けたりします。
歯の長さが短くなったり、奥歯の凹凸がなくなり平らになったりして、咀嚼(そしゃく)機能の低下につながります。
・詰め物・被せ物が取れやすい
詰め物と歯の間にむし歯菌が入り込んでむし歯が再発したり、経年劣化で接着力が低下したりすることが原因で、詰め物や被せ物が取れるケースがあります。
ただ、むし歯もないのに何度も外れる場合は歯ぎしりが原因かもしれません。
そのまま外れた詰め物・被せ物を詰める場合もありますが、調整のために歯を削る治療を繰り返していると、歯質が弱ることにつながります。
・エナメル質がはがれ知覚過敏になりやすい
歯の表面を覆っているエナメル質は非常に硬い組織ですが、歯ぎしりを長期間繰り返していると、だんだん削れてはがれてしまいます。
そのため、エナメル質の内側にある象牙質がむき出しになって知覚過敏が起こり、冷たいものがしみやすくなるのです。
・歯を支えている骨にダメージを与える
強い力の歯ぎしりで歯を揺さぶると、歯を支えている「歯槽骨」という骨が失われる恐れがあります。
これに歯周病が加わると、症状の悪化や治療の回復の妨げとなるケースも。
歯周病は歯ぐきに炎症を起こして骨を溶かし、悪化すると歯が抜けてしまう病気で、誰でもかかる可能性があるため、注意が必要です。
・顎関節症を引き起こしやすい
顎関節症は、大きな口を開けると痛みがある、顎の関節からカクカク音がするなどの症状があらわれます。
顎関節症を発症させる原因は「かみ合わせの悪さ」や「顎の負担をかけるクセ(ほおづえやうつぶせ寝)」などが考えられていますが、歯ぎしり・食いしばりもその要因のひとつです。
重症化するとお口が開けられなくなり、食事をするのに支障が出るなど、日常生活に影響が出ることもあります。
【身体に与える影響】
・お顔の変形
片方だけの歯で食いしばるクセがあると、お顔の歪みを引き起こす原因につながります。
力を入れている側だけの筋肉が発達し、お顔の左右のバランスがくずれてしまうのです。
・肩こりや頭痛
歯を噛みしめる筋肉は、首や肩、背中までつながっています。
そのため、歯ぎしりや食いしばりでそれらの筋肉にまで過度な力がかかってしまい、首のこりや肩こりや頭痛、腰痛などの症状を引き起こす可能性があるのです。
歯ぎしり・食いしばりは歯科医院のマウスピースで症状を軽減
歯科医院で行う歯ぎしり・食いしばりの治療は、寝ている間に使用するマウスピースで、症状の緩和をめざします。
患者様のお口に合わせたマウスピースをオーダーメイドで製作し、強い力から歯や顎を守ります。
また、かみ合わせの悪さが歯ぎしりや食いしばりの原因になっている場合は、かみ合わせを整える治療もご提案します。
身体の不調の改善につながる可能性もあるので、歯ぎしりや歯の食いしばりをただのクセと放置せず、まずは当院までご相談ください。
午前診療時間:10:00〜13:30
午後診療時間:15:00〜19:00
土曜日 10:00-13:00/14:00-17:00
休診日:水曜午後・日曜日・祝祭日
甲府市向町290-3
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甲府向町歯科 院長 磯部 明夫